兵庫県SDGs認証の最上位「ゴールド」に 多可町の「サカモトメタル」 残業ゼロ、環境にも配慮
持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向け、優れた取り組みを行う企業を兵庫県が表彰する「ひょうご産業SDGs認証事業」に、金属リサイクル業者「サカモトメタル」(多可町)が選出された。若手社員の残業を減らすなど、人に優しい経営が評価され、最上位の「ゴールドステージ」に選ばれた。
県の企業選出は3回目で、87社を決定。社会、経済、環境分野での取り組みを評価する30の全チェック項目のうち、ゴールドステージでは25項目以上に該当することなどが要件となる。今回は6社がゴールドステージとなり、北播磨からはサカモトメタルが唯一の選出だった。
同社は銅電線など金属全般のリサイクルが主力事業。金属破砕機を導入して独自のリサイクルフローを構築し、生産性を向上させているほか、屋上への太陽光パネルの設置などを通じて環境に優しい事業運営を行っているという。
残業をほぼゼロにするなど、労働環境の改善にも尽力。「『残業が当たり前になると、8時間で終わる仕事に10時間をかけるようになる』というのが先代の教訓」と坂本規文社長。損益分岐点からこなすべき作業量を導き出し、効率良く業務を進めることで残業を削減しているという。
同社では昨年11月に「SDGs宣言」を発表。県職員から受賞盾を受け取った坂本社長は「きつい仕事というイメージがあるリサイクル業界を変えたい」と語った。