清掃活動と学びをセットしたイベント「One Action Beach Clean」=11月11日、神戸・須磨海岸

「学びの時間」では、主催者のサスティナビリティ―に関する取り組みが紹介された=須磨ホール

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更新日: 投稿者: 神戸新聞社

学びとともに海岸清掃 神戸製鋼所 

 KOBELCO(神戸製鋼所)グループは11月11日、地元のNPOなどと共同で、清掃活動と学びをセットにしたイベント「One Action Beach Clean(ワン・アクション・ビーチ・クリーン)」を、神戸市須磨区の須磨海岸で開いた。

 同海岸は関西有数の景勝地として、夏には多くの家族連れや観光客でにぎわう。神戸市は2008年に「須磨海岸を守り育てる条例」を施行。同海岸での騒音の発生や花火などを規制し、市民の憩いの場として整備してきた。ビーチなどの世界的な環境認証である「ブルーフラッグ」も取得し、地元のボランティア団体と共に環境保全に力を入れている。

 同イベントは、車いすでも海を楽しめる「ユニバーサルビーチ」の普及に取り組むNPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(須磨UBP)と、須磨UBPの賛助会員であるネスレ日本(神戸市)の共催で、19年にスタート。神戸製鋼所は交流のあったネスレ日本の紹介で、今回初めて参画した。

 当日は、同グループ従業員とその家族約50人を含む約100人が参加。一見、美しい砂浜も、目を凝らすと青や赤の細かなプラスチックごみが多く、「自然の色ではないので目につく」「せっかくのきれいなビーチ。もっときれいにしたくなる」との声が聞かれた。

 また海岸清掃に加えて「学びの時間」も設けられ、参加者は近くの施設で須磨UBPの活動やネスレ日本、神戸製鋼所のサステナビリティー(持続可能性)に関する取り組みを聞いた。神戸製鋼所はアルミ事業について説明し、リサイクル性に優れたアルミボトル缶材での国内シェアが約70%であることを紹介すると、保護者らから驚きの声が上がった。

 同社総務・CSR部サステナビリティ推進グループの橘ゆかりさんは「地元企業とのボランティア活動の共催は初めてだったが、この活動はグループ企業理念との親和性が高いと感じている。今後も取り組みの輪を広げ、地域の環境保全に貢献していきたい」と話した。

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