「播州織の魅力広めたい」西脇高生が万博披露前にリハーサル
障害者や性的少数者想定した衣装も
大阪・関西万博会場で5月26日、播州織ファッションショーを披露する西脇高校生活情報科(西脇市野村町)の生徒らが本番に向け、リハーサルを行った。万博がテーマに掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を意識し、障害者やLGBTQ(性的少数者)を想定した衣装も手がけており、「高校生らしい元気さを出しながら、世界中の人に播州織の魅力を広げたい」と意気込む。
県内市町などが特産品や文化を伝える「ひょうごフィールドパビリオンフェスティバル」の一環。生徒がデザインから縫製まで担って衣装を用意し、モデルとして参加する。
出演するのは同科の2、3年生約80人。性的少数者や車いすの人のウエディング、災害時の備えなど13のシーンを想定し、衣装約100着を用意した。英語のナレーションや手話で衣装について説明するなど、SDGsに配慮した演出を心がけた。
リハーサルでは、順番や動き方などを確認した。車いすの人用のウエディングドレスは、座ったまま着られるように胴体部とスカートを分け、面ファスナーを使用。車輪に絡まないようにスカートは硬めの布を使い、針金を入れて形を保った。性的少数者のシーンは女子に加えて男子も参加し、衣装に性の多様性を表現するレインボーカラーを取り入れた。
企画委員で3年の藤本想世さん、近藤莉瑚さん、笹倉美空さんは「見てくださった人が少しでも笑顔になれて、明日も頑張ろうと思えるショーにしたい」などと抱負を語る。指導する同科長の藤原容子さんは「高校生が播州織を通じて地域とつながっている姿を届けたい」と話していた。
