オンラインでプロのマジシャンに教わった手品を練習する児童ら=神戸市北区山田町下谷上、谷上学童保育コーナー

食品ロスの削減や生活困窮者を支援しようと、住友生命神戸支社の職員が家庭の余り物を集め、フードバンクに寄付した食品類

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更新日: 投稿者: 神戸新聞社

一人一人の幸福実現へ 住友生命保険

 住友生命保険(大阪市)は、学童保育(放課後児童クラブ)をより楽しく成長できる場にしようと、2013年から「スミセイアフタースクールプロジェクト」に取り組んでいる。同社が助成し、NPO法人「放課後NPOアフタースクール」(東京)が運営しており、各地の学童保育に17種類のプログラムを無償で届けている。

 昨年8月2日には、神戸市北区の谷上学童保育コーナー(谷上小学校内)と東京をオンラインで結び、プロのマジシャンが手品を手ほどきする教室が開かれた。関東を拠点に活動するつかっちさんが講師を務め、谷上小学校の1~5年生計31人が参加した。つかっちさんはロープやトランプを使ったマジックを実演。その後、児童らは2人1組に分かれ、紙に書かれた12種類の動物から1種類を相手に選んでもらい、言い当てるマジックに挑戦した。

 同社は「本プロジェクトを通じて、SDGs(持続可能な開発目標)のうち、質の高い教育の提供▽ジェンダー平等の実現▽パートナーシップによる目標達成―の実現に貢献していきたい」としている。

 一方、「人間味あふれ、地域社会と調和を図れる企業でありたい」との思いでスタートした職員参加型のボランティア活動「スミセイ・ヒューマニー活動」は、今年で33年目を迎えた。毎年延べ5万人前後の職員が海岸清掃や植樹、スポーツイベントなど多岐にわたる活動を展開している。

 中でも、食品ロスの削減や生活困窮者の支援を目的とした「フードドライブ」では、家庭で余った食べ物を職員が収集し、フードバンクを通じて1人親世帯や高齢者、食事を満足に食べられない人などに提供している。同社神戸支社では2023年度、缶詰30個、レトルト食品など43個をNPO法人フードバンク関西(神戸市東灘区)に寄贈した。

 人生100年時代といわれる中で、健康寿命を延ばすことが大きな課題になっている。同社は18年に健康増進型保険「住友生命『Vitality(バイタリティー)』」を発売。社会全体への健康増進の働きかけや、健康経営の推進を行うことで一人一人のウェルビーイング(幸福)実現に取り組んでいる。

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