兵庫県がSDGs認証事業を開始へ 中小企業の取り組み後押し 25年度までに800社の認証目指す
兵庫県は、中小企業のSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを後押しする認証事業を始める。企業評価の指標として重視されるSDGsへの対応を加速させ、県内企業の競争力を高めたい考え。本年度中に400社、2025年度までの3年間で800社の認証を目指す。
自社のSDGsの取り組みを県に申請・登録して公表している「ひょうご産業SDGs推進宣言企業」(7月末時点で617社)を対象に、外部委員で構成する審査会が審査する。
認証要件は、社会、経済、環境分野で自社のSDGsへの取り組み状況を評価するチェックシート全30項目のうち10項目以上の該当▽今後5年以内に目指す目標を三つ設定▽県や経済団体、企業などでつくる推進機関「ひょうごSDGs Hub(ハブ)」への参画-の3点を全て満たすこと。チェックシートの項目は近日中に県ホームページで公開する。
認証は、チェックシートの達成度合いにより、標準的な「スタンダード」、上位の「アドバンスト」、最上位の「ゴールド」の3ランクに区分。大規模展示会の県ブースでの優先出展や、県信用保証協会が中小企業の取り組みを後押しするSDGs社債保証の利用などの特典を、ランクに応じて受けられる。
8月22日~9月22日、第1回募集を実施。8月21日に、認証制度の創設記念フォーラムを神戸市中央区の県公館で開催する。
日本におけるSDGs研究の第一人者で慶応義塾大大学院政策・メディア研究科教授の蟹江憲史氏が「SDGs認証制度の課題とこれから」をテーマに基調講演。パン製造のケルン(神戸市東灘区)、蔵元の神戸酒心館(同)、廃食用油リサイクルの浜田化学(尼崎市)の3社が自社の取り組みを紹介するとともに、斎藤元彦知事と「SDGsを生かした企業経営」についてパネル討論する。
午後1~3時。参加無料。先着200人。申し込みは16日までに、同事業のホームページ(https://web.hyogo-iic.ne.jp/sdgs/information/forum2023)から。