SDGsに取り組む中小企業、学生がPR動画 TV局に制作法学ぶ 関学大生らが兵庫の6社に協力
国連の持続可能な開発目標(SDGs)を推進する中小企業について多くの若者に知ってもらおうと、兵庫県内の建築や瓦製造会社など6社のPR動画を、県内の大学生らが制作した。社長へのインタビューや従業員らとの意見交換を行い、働く現場にカメラを向けた。表現方法にこだわり、地元企業の魅力を最大限に引き出した。
県は県商工会連合会など地元経済7団体と連携し、SDGsの実現を目指す。その一環として若い発想で地域の企業の魅力を発信してもらおうと、昨年12月から動画作りをスタート。学生は毎日放送(大阪市)の記者らから取材方法や動画の作り方を学んだ。
今月11日には起業プラザひょうご(神戸市中央区)で動画のお披露目会が開かれた。関西学院大(西宮市)や神戸親和大(神戸市北区)など6大学の学生計23人が登壇。取材した内容と、3分と30秒の動画を紹介した。
甲南大(同市東灘区)は、土壌改良材などを製造する近畿農産資材(佐用町)を担当。3分動画には学生がアナウンサーやコメンテーターとして出演し、報道番組風に仕上げた。同社の堆肥は牛ふんなどを再資源化し、循環型社会に貢献していることを伝えた。
斎藤元彦知事は「動画の内容と各社の取り組みに胸を打たれた」と述べ、当初予定を変更して全ての発表を見たことを明かし、「学生は社会に触れ、企業は事業を映像化でき、双方にメリットがあった」と評価した。
各動画は県のインターネット放送局「ひょうごチャンネル」などで公開している。