加西のSDGs推進へ「パートナー登録制度」始動 28事業者を認定、イベントや交流会など計画
持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて企業や団体が連携し活動する「SDGsパートナー登録制度」を加西市が立ち上げ、28企業、団体に登録証を贈呈した。登録事業者は市のサイト「加西市SDGsステーション」で活動内容を発信し、啓発イベントにも参加する。「加西を良くしたい」という社会貢献活動の活性化を通じて、市民の地元愛醸成を図る。
加西市は2022年度、内閣府から「SDGs未来都市」に選出された。貧困や平等、資源などの課題に、個人や企業・団体が連携して取り組む「協創のまちづくり」を推進する。
「SDGsステーション」は昨年10月に開設した。登録事業者は気候変動や教育など、SDGsが掲げる17の目標に対し、自分たちの取り組みを掲載できる。企画したイベントの告知なども可能で、市は「企業イメージの向上や、就職活動をしている学生へのPRになる」と強調する。
「加西市のSDGs推進に協力する」などの条件で市が登録を呼びかけたところ、市内外から応募があり、28事業者を認定。金融、製造、運送などの企業に加え、子育てや教育、外国人の生活支援などに取り組む市民団体、NPO法人など幅広い業態が集まった。
運送会社「平田運輸」(加西市鶉野町)は、資源リサイクルと効率的な物流を組み合わせた「エコジスティクス・プロジェクト」などに取り組む。平田優宇社長は「脱炭素のプロジェクトを広める機会になる」と期待を寄せる。
15日、同市北条町北条のアスティアかさいで登録証の贈呈式があり、高橋晴彦市長が事業者らに登録証を手渡した。
市は今後、登録事業者が参加するSDGs啓発イベントや交流会などを計画。市民へのアピールや事業者同士の連携強化を図る。